大手金融機関N社様
プロジェクトチームメンバー様
N社様は、長い歴史を持ち、従業員数千名、営業拠点百数十を要する大手金融機関です。近年経営的に大きな変化を遂げられ業界の中でも独自の立ち位置を確立し、顧客志向をスローガンに掲げ、取り組んでいる企業です。
実施前のニーズ
当社が提供するサービスは現場の一人一人の「ひと」に依存する部分が大きく、彼らがどのようなモチベーションで働いているかが事業運営上も重要だと考えていました。 この数年間、当社を取り巻く環境は厳しく、従業員にも疲弊感が蔓延し、モチベーションが低下しているのではないかという問題意識を感じていました。
「これからのN社をどうしていくべきか」を検討する社内プロジェクト活動の中で、今後の方針や施策を検討する際に、現場の実態を正確に把握し実態に応じた打ち手を考えることが必要といった意見があり、今回、従業員への意識調査を行うことになりました。
まず現場の実態を客観的に把握し、改善すべき問題としてどのようなことがあげられるのかを明確にしたいということがニーズでした。また、経営層が関心のある部分についていくつかの仮説を作りその検証もお願いしました。
マネジメントベースを選択された理由
多くの調査・コンサルティング会社に話を聞いた上で、各社のサービスの特徴を自分達で整理し評価表を作り、総合的に判断してお願いすることになりました。
この種の調査の場合、大きく二つの種類に分けられるようでした。 ひとつはモチベーションに的を絞った調査。 もう一つは経営的な要素を軸に分解して様々な観点から組織能力や風土、組織内の連携状況等を総合的に見るものです。
今回本格的な調査が初めてということもあり、総合的な視点で見てみたいということで後者のタイプの調査に絞り検討し、貴社にお願いすることにしました。 各部署のミドルマネージャのマネジメント力が鍵を握るのではないかと考えていたので、ミドルマネージャのマネジメントの要素もしっかり見ることができるという点や、回答結果が絶対値ではなくばらつきの要素を含んだ偏差値で明示される点も一つのポイントになりました。
実施後のご感想
当初、問題視していた程の悪い結果が出なかったことでホッとした面もありましたが、いくつかの属性や部門などの切り口で見ていくなかで、相対的に改善を要する問題が見えてきたのがよかったです。
結果については、研修や育成サポートの不足など、やっぱりなぁという事が多く、薄々感じていた問題の裏付けが取れたと思います。一方で若い人のモチベーションが思いのほか低かったことはショックでした。
実施してみてこんなに色んなことがわかるのかというのが実感です。さらに色々と 興味が出てきました。 どこが良くて、どこが悪いというのが数字で出てきたので優先順位がつけやすく、この後の取り組みもやりやすくなったと思います。また経営層や本社部門は、 これまでも個別の状況を臨店等で見聞きしていましたが、全体的な状況について把握する機会がなかったので、継続的にこのような形で目を配っていくべきだと 感じました。
今後について
全社平均の結果は全従業員にフィードバックしましたが、各部署の詳細な結果は、当面、管理職に対してのみフィードバックする予定です。その上で今回出てきた課題についてきちんと取り組むことが大事だと考えています。
会社として何らかの手を打ち、再度、検証していく、地道にこのサイクルを回していくことが重要だと考えています。 今回の課題指摘を受けて、ボトムアップ的な施策というよりはまずトップダウンで出来る施策に絞って取り組む予定です。
また一回だけの結果では、実施時期や初回ということの効果等、結果に与えるブレもあるのではないかという声も社内でありましたので、この手の調査は何回か繰り返すことによってある程度のブレを解消していくことも必要ではないかと考えています。